乳がんとお金(3)抗がん剤の有効性を調べる遺伝子検査で13万円
定価四十数万円の高額な検査であるものの、幸いなことに2023年9月から保険適用になっており、3割負担で13万500円。高額医療費の対象なので実質負担はかなり抑えられる。この検査の結果が出るまで約1カ月。だから次の受診日が少し先になったというわけ。
この間、都内病院のがん相談センターに2度、民間が運営する相談センターに1度、足を運んだ。専門のカウンセラー(現役の看護師が多い)が不安や悩みを聞いてくれる。いずれも何度通っても無料である。
自分はどう治療していきたいか、がんとどう向き合うべきかなど、人に話すと整理されることがある。悩んだら足を運んでみるといいと思う。友人でも知人でもない、病気についての専門家がなんでも聞いてくれるのは心の平穏につながった。
ただし、人対人なので相性もある。
最初に相談したところで「思っていたものと違った」と感じても、別のところではそうではない可能性がある。
なお、担当医から指摘された「怪しい影」はがんではなかった。
(源祥子/フリーライター)