梅毒は全国的には頭打ち傾向も…なぜ北海道は減少し、神奈川や岡山で増加しているのか?
国立感染症研究所は3日、感染症発生動向調査(IDWR)速報データ第34週(8月19日~26日)を発表した。
梅毒の新規感染報告件数が新たに197件が報告され、今年の累計数は9138件となった。これは前年同期比で660件減少の9798件となった。
減少が目立つのは北海道(マイナス156件)、広島(同114件)、大阪(同97件)、東京(同75件)、愛知(68件)。逆に増加が目立つのは神奈川(プラス55件)、岡山(同39件)、茨城(同33件)、栃木(同16件)、大分(同13件)など。
梅毒の大都市圏での減少と地方での増加について「プライベートケアクリニック東京」新宿院の尾上泰彦院長が次のように解説する。
「北海道では梅毒の新規感染の年間累計報告件数が2020年の122人から、2023年には681人に急増しました。今回の数値はあくまでも速報データであり、確定値ではありませんし、それがトレンドになるかはまだ判断できません。ただ、転換点を迎えたとすれば官民が感染症対策に力を入れた結果でしょう」