梅毒は全国的には頭打ち傾向も…なぜ北海道は減少し、神奈川や岡山で増加しているのか?

公開日: 更新日:

 実際、北海道庁では梅毒のリーフレットを作成して梅毒についての情報をホームページアップしているほか、道立保健所では保健師による相談対応、感染に不安がある人のための無料の梅毒検査を積極的に行っている。北海道内で風俗店を経営する経営者の中には梅毒を含めた性感染症対策のためのセミナーを積極的に開いているケースもある。

「しかし、まだ安心はできません。梅毒との関係が深い性器クラミジアの7月データを見ると、北海道は定点あたりの全国平均2.73件に対して4.40件と大きく上回っています。とくに女性は全国平均1.39件に対して2.93件と倍以上になっていて、性器ヘルペスも全国平均の0.88件が北海道では1.43件です」 一方、神奈川県の急増は、感染症の専門医以外の医師らの報告が増えてきたのが原因ではないか、という。

「首都圏に住み梅毒を疑う人は、地元の医療機関での受診を避け、東京の性感染症専門病院等を受診する傾向にあります。今回、神奈川県での新規感染者数が増えたのは、梅毒だと疑わずに別の病気で受診した際に梅毒が見つかったケースが多いのではないのでしょうか。神奈川県内の自治体は梅毒の感染対策に熱心に取り組んでいて、保健所や医師会が医療関係者向けのセミナーを頻繁に開き、情報共有に務めています。そのおかげで、発見されていなかった梅毒が見つかるようになったのかもしれません」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇