子宮頚がん予防…HPVワクチン接種後の不調が生じやすい3つ理由
こう言うのは、優レディースクリニック(東京・池袋)の坂田優院長。世界的傾向に反し、日本では子宮頚がんの罹患率及び死亡率は低下せず、毎年約1万人子宮頚がんと診断され、3000人近くが亡くなっている。
罹患年齢が出産年齢ピークの30~34歳に重なっていることからマザーキラーとも呼ばれる。
子宮頚がんは主にHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染で発症し、HPVは性交渉で感染する。だから、最初の性交渉の前に接種することが望ましい。
「通常、接種は3回で完了。しかし15歳になる前に接種すると免疫がつきやすいため、2回の接種で済みます」(坂田院長=以下同)
■接種を機会に婦人科のかかりつけ医を持つ
HPVワクチンゆえの難しさは、まず筋肉注射である点。その年代まで打ってきた注射(皮下注射)と違うので、痛み、恐怖心、不安感で気分が悪くなったり気を失ったりする迷走神経反射を起こす可能性がある。
次に、対象が思春期世代である点。ワクチンへの恐怖・不安に加え、慣れない婦人科など大人の診療科での接種ということもあり不定愁訴を起こしやすい。