突然母が別人になった(3)9カ月ぶりに会った母は記憶とはまったく違っていた

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「私の口座からすべてのお金がなくなっちゃった。困ったな」

 ああ、やはり。母の電話の様子から、これはレビー小体型認知症ではないかと調べをつけていた私は、何度尋ねても能面のような顔で妄言をひたすら繰り返すばかりの母を見て、そう確信した。 (つづく)

▼如月サラ エッセイスト。東京で猫5匹と暮らす。認知症の熊本の母親を遠距離介護中。著書に父親の孤独死の顛末をつづった「父がひとりで死んでいた」。

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