「WORLD CONNECT COLA」社会福祉事業所スタッフが一丸となり開発した健康的なコーラ

公開日: 更新日:

 一日の仕事が終わってから夜な夜な鍋を火にかけ、試行錯誤を繰り返すという、そんなひたむきな努力はやがて思わぬ形へと発展する。

「自分たちで飲むよりも、広く多くの人に販売をしようと、そしてどうせなら地元である吹田市のために貢献できることはないのかなって考えたら、吹田くわいを見つけて」(中村さん)

 地元農家への折衝、クラウドファンディングによる資金集めと具体的な事業として動き出し、2022年に、くわいのクラフトコーラが発売された。

「くわい自体、農薬を使うと枯れてしまう作物で、改めて原材料としてもよいと思いました」(樋口さん)

 製造は、奈良にある漢方薬の製薬会社に製造委託している。「健康的なコーラ」という評判は各地に広がりを見せ、現在は、大阪学院大学とのシロップやスパイスなどの開発、有田みかんを使ったコーラの開発などに至っている。ちなみに有田みかんのコーラは、中学生から寄せられた「実家で出る廃棄みかんの有効利用について」の相談がきっかけとなった。

「このコーラのおかげで、大学をはじめ、農家さんやいろいろな企業とのつながりができました。今後はもっと人と人がつながり、町と人もつながって、やがては福祉を知ってもらうきっかけになればと思っています」(中村さん)

「WORLD CONNECT COLA」。まさにネーミングに込めた通りの展開となっているようである。 (おわり)

【連載】注目の「幸せになれる商品」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    エースの留年が影響か?昨夏王者・慶応まさかの県大会16強敗退…文武両道に特別扱い一切なし

  2. 2

    松本人志「事実無根」から一転、提訴取り下げの背景…黒塗りされた“大物タレント”を守るため?

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  5. 5

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  1. 6

    松本人志「文春裁判」電撃取り下げも待つのはイバラの道…“白旗復帰”画策にも視聴者・スポンサー・制作側から総スカン

  2. 7

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  3. 8

    2位「ライオンの隠れ家」、1位「わたしの宝物」を抜く勢い! 坂東龍汰が名作映画ファンの“批判”も封じた

  4. 9

    横綱照ノ富士が「引退できないジレンマ」から解放される日…在位20場所で12回目休場の崖っぷち

  5. 10

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実