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天野篤順天堂大学医学部心臓血管外科教授

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

「AI心臓エコー検査」は医療者も患者も負担が少なくなる

公開日: 更新日:

 去る11月、順天堂大学とエムスリーAI株式会社が共同で実施した「AI(人工知能)を用いた心臓エコー検査の効率化を実現した研究」が、AHA(アメリカ心臓協会)の最新科学トピックに採択され、現地で発表が行われました。

 心臓エコー検査の画像をAIが解析し、心房と心室の各種計測項目を自動計測して心機能評価を行うシステムを活用することで、検査時間が短縮されて1日当たりの検査数が18%増加したうえ、1回の検査当たりの計測項目数が25項目から85項目に増えたのに検査担当者の疲労は増加せず、検査画像のクオリティーも改善したという結果でした。

 これまで何度もお話ししてきたように、心臓エコー検査は心臓の診断においてとても重要な検査です。心臓に超音波を発信して返ってくるエコーを再構築して心臓の様子を画像に映し出す検査で、心臓の動き、大きさ、心筋や弁の状態、血液の流れなどを観察することで、心臓弁膜症、心筋梗塞、先天性奇形の有無、心臓のポンプ機能に問題がないかどうかなど、心臓の機能と構造を評価することができます。近年は、カラー化や3次元描写といった技術の進化により、実際に臓器を見ているかのような精密な画像で詳細まで判別できるようになりました。

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