(3)心筋梗塞の既往症がある肺がん患者はどうすればいいのか

公開日: 更新日:

 では、今回のケースはどうすればいいのか? 土岐院長によると、全身を検査してがんの広がりを調べるとともに、心臓の状態を循環器科で確認。その上で、患者の気管支鏡検査の可能性を複数の医療機関に照会するなどして再度検討し、治療方針を決める必要があるという。

「自分の病院で無理な場合は別の施設を紹介し、気管支鏡検査の可能性を含めて相談します。状況により、転移がなく単発の腫瘍なら手術も考慮します」

 胸水が一定量たまっていれば、胸水検査で分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤を使うために必要な検査ができる場合もある。その状況になるまで経過観察することもあるという。

 むろん、がんによる痛みなど生活に支障がある症状があるなら、症状の緩和を優先して確定診断なしで治療を優先する。

「最終的には主治医と相談し、患者さんの希望や意向をくんだ治療ができればいいと思います」

【連載】既往症・持病持ちの治療

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  2. 2

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  3. 3

    テレ朝ナスD“経費横領&パワハラ処分”に「見せしめ」の声も…家族団らん投稿の美人料理家妻に同情集まる

  4. 4

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 5

    東原亜希の“黒帯バスローブ密会”乗り越えた「許す力」は佐々木希以上? 経済的自立も目指す強心臓とたくましさ

  1. 6

    料理研究家の森崎友紀 “本業”専念も恋愛は「年も年なので」

  2. 7

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  3. 8

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 9

    巨人の“アキレス腱”は絶対的セットアッパーが使えないこと…新助っ人キャベッジで外国人枠「満員」

  5. 10

    佐々木希が「芸能人格付けチェック」で"地雷キャラ"といじられ…夫・渡部建を捨てないもう1つの理由