(4)COPDがある糖尿病患者はどう治療すべきか

公開日: 更新日:

「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」は、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気をまとめてひとつの呼び名としたもの。長期間の喫煙や大気汚染下の生活などで有害な物質を吸入することで肺を中心に全身炎症を起こす。肺がんや虚血性心疾患など多くの全身疾患と関連し、2型糖尿病もそのひとつだ。日本ではCOPD患者の16%が2型糖尿病を発症し、2型糖尿病患者の10%にCOPDが認められたとの報告もある。治療はどうなるのか? 糖尿病専門医で「しんクリニック」(東京・蒲田)の辛浩基院長に話を聞いた。

「COPDは、有害物質が気管支を通過するときに末梢気道や肺胞(肺の中で吸った酸素と体内の二酸化炭素をガス交換する組織)壁の破壊が複合的に起こることで発症します。この修復のために自然免疫の主役である好中球やマクロファージなどが集まり、炎症性サイトカインが分泌される。COPDで糖尿病になりやすいのは、それが血液を通じて肝臓や筋肉などの臓器に送られ、インスリン抵抗性が生まれるからです」

 有害物質はインスリンの機能を正常に戻したり、動脈硬化を防ぐ脂肪細胞分泌の「アディポネクチン」の働きを阻害する。結果、インスリン抵抗性がさらに増し、糖代謝を悪化させる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  2. 2

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    巨人・田中将大“魔改造”は道険しく…他球団スコアラー「明らかに出力不足」「ローテ入りのイメージなし」

  5. 5

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  1. 6

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 7

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…

  3. 8

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  4. 9

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  5. 10

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…