「心臓震盪」による突然死を防ぐにはAEDが欠かせない
心臓突然死の70~80%は心室細動が原因とみられていて、発症して心臓が停止すると約10秒で意識がなくなり、心臓が停止して脳に血液が送り出されなくなる時間が5分を超えると、徐々に脳のダメージが進行して生存率が急激に低下していきます。
ですから、心臓震盪が起こった場合、命を救うためには心臓マッサージとAED(自動体外式除細動器)による迅速な心肺蘇生が欠かせません。心臓震盪で倒れた人がいたら、周囲の人は直ちに救急車を呼び、到着を待つ間にAEDで電気ショックを与え、心臓が元通り正常なリズムを刻めるような処置を行う必要があるのです。
心臓が停止して脳をはじめとした全身の臓器に血液が送り出されなくなった場合、後遺症を含めて元の生活に戻れるレベルまで回復が可能といえる時間は心臓が止まってから8~10分程度です。119番通報を受けて救急車が要請場所に到着するまでの平均時間は7~8分ですから、それまでの間、心臓マッサージやAEDによって血流を維持できるかどうかが生死を分けるといえます。
■心肺蘇生すればすぐ日常生活に戻れる