米軍の方法を改良した「5・5・5呼吸法」はなぜ細胞呼吸を活性化するのか

公開日: 更新日:

 つまり、息を止めて血液中の二酸化炭素濃度を上げるのは、ヘモグロビンがスムーズに酸素を細胞内のエネルギー工場であるミトコンドリアに受け渡すためで、これが効率的な細胞呼吸につながるという。

 呼吸は、経験的に健康長寿につながるとしてヨガや禅などでも強調されてきたが、細胞呼吸の仕組みが科学的に解明されたいま、ますます重要になっている。

■呼吸は自律神経にアプローチする唯一の方法

「生体を構成する60兆個(37兆個との説もある)の細胞一つ一つを取り巻く環境を『内部環境(ガス組成、電解質組成、浸透圧、pH、温度など)』といいます。これを常に一定に保つことがホメオスタシス(生体恒常性)です。健康長寿を実現するには、内部環境を一定で最適に保つことが必要です。それが、命の回数券といわれ細胞寿命の決定因子であるテロメアの浪費防止につながるのです」

 内部環境で暮らす細胞は、毛細血管によって運ばれた酸素、栄養素、水分を取り込み、細胞呼吸することで細胞が生きるために必要なタンパク質やエネルギー(ATP)を生産する。いらなくなった二酸化炭素、水分、老廃物(アンモニア、尿素、尿酸など)を内部環境に放出。それを血管やリンパ管が回収して体外に排出している。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘

  2. 2

    ビートたけし「俺なんか悪いことばっかりしたけど…」 松本人志&中居正広に語っていた自身の“引き際”

  3. 3

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  4. 4

    元フジテレビ長谷川豊アナが“おすぎ上納”告白で実名…佐々木恭子アナは災難か自業自得か

  5. 5

    "家族総出"で話題の長渕剛「桜島ライブ」延期と引退報道…ファンからは《あの問題説明して》と懇願

  1. 6

    KAT-TUN亀梨和也に田中みな実と結婚報道…それでも「退所の必要なし」! 既婚アイドルは珍しくない時代に

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    生島ヒロシ降板騒動は起こるべくして起きた!コンプラ違反が当たり前…大物司会者のヤバイ言動の数々

  4. 9

    生島ヒロシが“一発アウト”なら「パーソナリティー一斉退場」の声も…“不適切画像”送信降板とTBSラジオの現状

  5. 10

    フジテレビ騒動で蒸し返される…“早期退職アナ”佐藤里佳さん苦言《役員の好みで採用》が話題