米軍の方法を改良した「5・5・5呼吸法」はなぜ細胞呼吸を活性化するのか
「つまり、血管やリンパ管の正常な働きや効率的な細胞呼吸により内部環境はきれいに保たれている。もし、これらのバランスが崩れて内部環境が劣化すれば、体調が悪くなり、病気になります」
内部環境のコントロールで大きな役割を担っているのが毛細血管、自律神経、ホルモンだ。それぞれが密接に関わっていて、どれかひとつに支障が出れば、ほかの2つにも影響を及ぼす。逆に言えば、ひとつでも改善できれば、ほかの2つにも良い変化をもたらせる。
「呼吸は本来、自分の意思ではコントロールできない自律神経に、自らの意思でアプローチできる唯一の方法なのです」
呼吸は栄養素の体内合成にも関係することを忘れてはいけない。ビタミンDやコレステロール、ビタミンK、必須アミノ酸を除くアミノ酸は食事による摂取以上に体内で合成されることが多い。それも正しい呼吸で内部環境が整い、細胞呼吸が効率良く行えてこそだ。
「健康になりたい」からといってお金をかけてジムに通ったり、健康食品を購入したりする前に、正しい呼吸法を学ぶことが先決だ。 (つづく)