「寒い住まい」での生活は心臓に大きなダメージを与える
■保温性の高い“あったかインナー”の選び方
近年は、マンションも一戸建ても断熱性が高い住居が増えていますが、低断熱で寒い家に住んでいる人は寒さ対策が必要です。経済的に余裕がある場合は、床と天井に断熱材を入れたり、内窓を設置するリフォームを行い、長い時間を過ごす居間や寝室、心臓トラブルを起こしやすいお風呂やトイレなどに暖房機器を設置し、リモコンやスマートフォンを使って遠隔操作で暖めて室温を管理する方法がおすすめです。これなら、急激な温度変化を感じることもなくヒートショック対策にもなります。
こうしたリフォームや暖房機器の設置が厳しい場合は、カーテンを厚手のものに交換したり、すき間テープなどで窓からのすき間風を防いだり、床に断熱シートを敷くだけでも、ある程度の寒さ対策になります。
それも難しいという人は、いわゆる「あったかインナー」と呼ばれる保温性と防寒性に優れた下着を活用するといいでしょう。普段からあったかインナーを着用して生活すれば、室内の温度に大きく左右されることなく体温を維持することができます。衣服を何枚も重ね着する厚着では、体の動きが制限されて動くのがおっくうになって活動量が減ってしまいますし、急に動かなければならない際などにトラブルを起こしやすくなります。その点、あったかインナーであれば軽装で動きやすいうえに保温性が高いので、高齢者にうってつけです。