長らく続くクスリの供給不足…治療に支障が出ないよう努力している
いずれにしても、このような状況が続くことはかなり問題であるため、医療に携わる人間としてできるだけ早期に状況が改善することを切に願っているところです。
この問題は、われわれ医療者側にも影響がありますが、一番影響を受けるのはやはり患者さんの方です。疾患の治療として用いている医薬品が供給されないからといって、当然、治療を中断するわけにはいきません。そのため、なんとか今の状況でも治療に支障が出ないように頑張っています。あるクスリの供給が制限あるいは停止されたとしても、同じ成分の別の製薬会社のものがあればそれを調達するようにしていますし、後発医薬品の流通が滞ってしまった場合には先発医薬品に戻したりもしています。
これらは前述のように市場からクスリが枯渇してしまう一因という面もありますが、そうせざるを得ない状況なのです。それでも対処できない場合には、同じような効果をもったできるだけ近い成分のクスリに変更することもありますが、なるべくそうならないようにしているところです。
正直、今の医薬品供給事情がいつまで続くかは不透明です。当然、国も対策を打ってはいますが、頻回に「供給制限に関するお知らせ」を目にします。できるだけみなさんに影響のないように努力していますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。