15歳シニア猫の肩に骨肉腫の疑い セカンドオピニオンで否定した根拠

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 ヒトも動物も年を重ねると、がんができやすくなります。ペットも高齢化していて、がんで受診される飼い主さんは少なくありません。先日、15歳のネコちゃんについて、セカンドオピニオンで次のような相談を受けました。

「肩が腫れてきて、別の動物病院を受診したところ、『骨肉腫なので、治療は断脚になります』と言われまして……」

 持参されたレントゲンや超音波などの画像、さらに細胞の悪性度を調べる病理検査の結果なども参照すると、私も骨肉腫の可能性が高いと思いました。確かにがんの可能性は高いものの、100%ではなく、気になることもあったのです。

 骨肉腫は進行が速く、骨への浸潤が進むと、激しい痛みを伴い、肩だとリンパ節から肺への転移も速いことが推察されます。それでかわいそうですが断脚で悪い流れを食い止めるのですが、このネコちゃんは痛みがまったくありませんでした。普通に走ったり、高いところにジャンプしたり。家の中をよく動いているのです。

 それが不思議で、持参された半年前のレントゲン画像も確認しました。同じ部分には骨が変性した突起物が認められましたが、半年前の方が目立ちません。この突起物ががんの“前兆”とすれば半年後のいま、肺や肝臓への転移も痛みもないことは、骨肉腫の常識からありえません。肺も肝臓もキレイなのです。

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