1人4万円の定額減税の次は「怒濤の増税ラッシュ」が始まる! 岸田政権が企む中身あれこれ
6月からの1人4万円の定額減税に続き、10月からは児童手当の拡充(高校生まで月1万円など)が始まる。一見、政府による大盤振る舞いのように思えるが、お金は空から降ってくるわけではない。喜んだのも束の間、怒涛の増税ラッシュが待ち受けている。
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「6月から1人4万円の所得税・住民税の定額減税を行い、今年の夏には賃上げと所得減税を組み合わせることで可処分所得の伸びが物価上昇を上回る状態を“確実”に実現いたします」
租税に関する調査審議を行う「政府税制調査会」(政府税調)の会合が始まっている。冒頭は初回総会での岸田首相の発言。最近は〈増税メガネ〉から〈恩着せメガネ〉というニックネームが定着しているが、ここでもしっかり定額減税をアピールしている。
政府税調とは本来、税の公平・中立の観点から立法や国会審議における参考資料として有識者が意見を言う場。だが、これまでには増税の“お墨付き”を与えてきた側面もある。昨年は「退職金課税」「通勤手当課税」などが議論され、今年も少子高齢化の進行や労働力人口の減少を理由に所得税や消費税、資産課税などを安定的に確保する方法を検討中だ。
「政府税調の答申に記載される文言は『検討』ではなく、近い将来『決定』に向かうことが多い。2023年度でさえ所得に占める税と社会保障の負担割合は46.8%。1人4万円の定額減税を喜んでいる場合ではありません」(経済ジャーナリスト・荻原博子氏)
岸田首相が財政赤字の転換と国債依存からの脱却を図るのはわかるが、その一方で物価高騰で庶民が困窮するのを尻目に、24年度の防衛費と関連経費は総額8.9兆円、27年度までにGDP比2%の11兆円まで引き上げる方針。
当然、支出削減だけでは限界があり、どこからか取ってくる必要がある。とはいえ、岸田首相は過去に「消費税は10年程度は上げることを考えていない」(21年9月・自民党総裁選の候補者討論会)と発言しており、いわば手足を縛られた状況。そうなると、個人所得税や資産課税といった庶民の懐から徴収する以外に方法がないのだ。
では、どんな増税をたくらんでいるのか?