夫の不倫が発覚して、夫婦関係が好転したと喜ぶサレ妻たち。再構築と執着の分かれ道とは?
【解消されない夫婦のモヤモヤ】
セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方などをテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。
セックスレスについてSNSで発信をしているとさまざまなコメントが寄せられます。
中でも驚いたのが「不倫がきっかけで夫婦の再構築ができました!」というエピソード。
意外かもしれませんが、この手の話はよく耳にします。一体どういう心境なのでしょうか。
不倫がきっかけで夫婦再構築
「私たち夫婦もセックスレスでした。気がついたら夫が不倫していて…。そこで、夫と向き合ってセックスレスが解消されました。私が出産後、夫に構っていなかったのが原因だったみたいです」
女性からのこのようなコメントは少なくありません。実際、私の友人からも同様のエピソードを聞いたことがあります。
夫のシャツからラブホテルのカードが出てきて、不倫が発覚。もちろん大喧嘩になったそうですが、彼女は「子どもができてから、ちゃんとセックスしてなかった私が悪いんだ!」と反省したといいます。
それから夫と向き合って仲直りし、友人夫婦は何年も経った今でも円満です。
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不倫がもたらす深い傷
私はよくXのサレ妻アカウントをチェックしています。
彼女たちの悲壮なつぶやきや、呪いのような言葉を見ていると不倫は「心の殺人」といわれるゆえんも理解できます。
だからこそ「不倫がきっかけで夫婦で向き合えた!」というエピソードを聞いても、「夫婦の再構築が出来て良かったね」と簡単にはいえないのです。
もちろん夫婦再構築できた人たちも、不倫された事実を知ったときには傷ついたはずですし。
しかし、その後の対応や捉え方にここまでの差があるのは一体なぜなのでしょうか。
異性関係で離婚した人はどのくらい?
裁判所のHPにも掲載される司法統計「婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別」(2020年)によると、異性関係を理由とした申立ては総数の15%にあたる8637件なのだそう。
不倫や浮気などの「異性関係による離婚」が半数に満たないのは、子どもの養育や経済的な事情が絡み合っているのかもしれません。
私の場合、夫に不倫が発覚したら自分の都合の良い条件で即離婚してもらいます(笑)!
「渡りに船」くらいの感覚でしょうか。
相手への執着はもったいない
不倫されても離婚したくない人の中には、「このままでは相手が幸せになってしまうのが許せない」「困らせてやりたい」という執着だけで踏ん張っているのではないでしょうか。
しかし、相手を困らせたところで、実際に配偶者の気持ちが自分に戻ってくることは期待できません。
それよりも、しっかりと慰謝料をもらい自分の人生を前に進める方が賢明だと思うのです。
限りある自分の人生、つまらない時間を過ごすのはあまりにももったいないのではないでしょうか。
その点、夫婦関係を見直して再構築できたという人たちは一歩を踏み出す勇気を持っています。
もちろん、不倫は許される行為ではありません。
不倫された側が許す必要もありませんが、許さないと決めたのであれば離婚するべきでしょう。
最終的には自分自身がどう生きたいのか? その気持ちに従って人生を選択をするのが大切だと思います。
(豆木メイ/フリーライター)