自民総裁選・河野太郎氏の目に余るご都合主義…「総理誕生」での脱派閥とマイナ普及は矛盾だらけ
納得を得たいなら、さっさと派閥を離脱すればいい。なのに、脱派閥の改革派を気取りながらケジメはつけられず、「所属する麻生派の数の力」を頼る「ご都合主義」。
一方、新閣僚・党三役には派閥離脱を求める。これを「矛盾」と言わずして何と言う。
こうした態度は、旗を振るマイナカードの利用促進にも表れている。
河野大臣は同番組で「災害時にマイナカードを持ってきてもらって、避難所でいろんな入所の確認をしたり、あるいはアレルギーや薬の情報を災害対策本部に一括で入れたりということができるようになっていきます」と“利便性”を力説。しかし、マイナ保険証がなくても、災害時は氏名、生年月日、性別、住所などの基本情報で、薬剤情報・診療情報・特定健診情報の閲覧が可能だ。
■「便利だから持った方がいいよね」
本来は任意取得であるはずのマイナ保険証を実質的に強制する強引さがヒンシュクを買っているのに、河野大臣は「イデオロギー的に反対されている方がまだいらっしゃいます」と反省の色すらない。「義務化ですと言って『ぎゃっ』となるよりは、『便利だから持った方がいいよね』を増やしていくのが、まず当初の戦略として大事かなと思います」と続けたが、一蓮托生でマイナ保険証をゴリ押ししている厚労省は、〈利用実績が低い医療機関等に対する個別の働きかけ〉を行う方針である。現場にプレッシャーをかけることのどこが、河野大臣の言う「戦略」なのか。