在宅で看取ったワンちゃんネコちゃんの遺体が汚れた時の対応は?
まぶたは開いたまま固まってしまうことが多いでしょう。少しテープで固定してあげると、眠っているような姿になります。逆に死後硬直の解除は、固まった筋肉をゆっくりと曲げ伸ばししてあげると、少しずつ硬直が解けてきます。
その後の死骸の維持管理は、なるべく涼しい部屋に安置してください。もし前日くらいまで食餌を食べていると、胃の内容物から腐敗する恐れがあります。これを防ぐには、腹部に保冷剤や氷のうを当てて冷やしておくとよいでしょう。適宜冷えたものに替えながら安置すれば、半日から1日くらいは死骸の維持に役立ちます。
一般に死骸を火葬、供養してもらうのは、ペット霊園や公共の火葬サービスです。公共の火葬サービスとは自治体の清掃工場で、ゴミの焼却とは別に、ペットや野生動物の死骸をきちんと火葬、供養してくれるサービスを提供していることがよくあります。知らないと清掃工場という場所に抵抗感を持つかもしれませんが、きちんとしてくれるので心配ありません。
火葬が済めば、埋葬になります。飼い主さんの自宅に庭などがあれば、その一部に死骸を埋葬することは問題ありませんし、当院のかかりつけの方もそうやってお墓を立てることが珍しくありません。
問題はペット霊園などに預けるケースです。これについては次回、お話しします。
(カーター動物病院・片岡重明院長)