今や石破首相こそが“抵抗勢力”…「高額療養費」引き上げ凍結をかたくなに拒否する理由
新年度予算案の審議が参院に移っても、高額療養費の負担限度額引き上げ「凍結」を求める声はやまない。
政府は来年以降の引き上げについては、今秋までに再検討するとしたものの、今年8月の引き上げは予定通り実施する。これに対し、5日の参院予算委員会では、参考人として出席した患者団体の理事が、「いったん立ち止まってほしい」と悲痛な訴え。身内の自民党議員までもが、「国民の理解が得られなければ夏の参院選に跳ね返る」と石破首相に迫るほどだった。参院選改選組の不安があらわになった格好だ。
さらに、6日の参院予算委では、与党の公明党議員も懸念を表明。「国民の理解を得られていない」「多様な国民の声を聞いて判断すべき」と苦言を呈した。
東京都医師会も「凍結」を求める緊急声明を5日に発表している。
立憲民主党によれば、全面凍結には200億円の財源が必要だが、予備費を充てれば可能。しかし、石破は「持続可能な制度の維持」を理由に「凍結拒否」の姿勢を崩さない。いまや石破首相こそが“抵抗勢力”だ。