今春闘の33年ぶり賃上げ率5%超も人件費増のコスト高要因となる。円安・賃上げの2つのコストプッシュで、多くの企業がさらなる値上げに踏み切るのは必至だ。
「政府は中小企業の価格転嫁を支援し、賃上げに伴う物価高を後押し。『貯蓄から投資へ』とあおる新NISAも大きな円安圧力です。海外の金融資産購入により、国内の投資資金が流出しています。円安と賃上げがさらなるインフレを招く悪循環。苦しむのは、所得の増えない年金生活者です」(斎藤満氏)
やたらと「三十何年ぶり」と耳にするが、その間、ジッと耐え忍んできた庶民の暮らしは一向に良くならない。