マー君が「英語勉強計画」をいったん白紙に戻した理由
■「ヒデキより話せない(笑い)」
ヤンキースを10年以上取材するニューヨークメディアのベテラン記者がこう言った。
「ヒデキ(松井秀喜)も入団当初は英語がほとんど話せなかったが、タナカに関しても、同じような状況だね。いや、ヒデキより話せないかな(笑い)。先日、通訳を介して話をしたけれど、会話ができるレベルどころか、ハロー、グッバイ、イエス、ノーぐらいしか話せないようだから。(知っている)単語はせいぜい計10語から20語程度かもしれない(笑い)」
もっとも、ヤンキースとは7年契約。本人はメジャーを腰掛けにするつもりは毛頭ないし、英語を徐々にマスターしていこうという意欲もある。
田中は渡米前、メジャーの環境に慣れることと並行して、英語を勉強する計画を立てていた。例えば球場への行き帰りの車の中で英語のテープを流すこと、日本から持参した英語習得のためのテキストや本をキャンプ中に読むことなどだ。ところが、実際にキャンプが始まってみると、自身の調整やトレーニング、コンディション維持に想像以上の労力が必要だと痛感した。そこで本人は英語よりコンディショニングを優先させようと決断。英語習得は無事に開幕を迎え、先発ローテーションに入り、ある程度、米国でのリズムをつかんでからの方がいいと考えるようになったという。