ついに2軍落ち 楽天・松井裕に必要なのは「野手への信頼」
23日の西武戦に4度目の先発となった楽天の松井裕樹(18)。立ち上がりの初回から5四球と課題の制球難は相変わらず。それでも重盗失敗という西武のヘボ野球に助けられ、何とかこの回は1失点で切り抜けた。
二、三回は3者凡退と立ち直ったかに見えたが、五回にも四球絡みで失点。勝ち投手の権利を得ながら、自ら手放した。5回5安打6奪三振とはいえ、8四球5失点。費やした球数は127球だ。星野監督は試合後、「ピッチングのABCからやってもらう」と、二軍落ちを命じた。
■「後ろを見ろ。7人守っている」
松井は通算4試合、19回3分の1で23奪三振、24四死球。球数も合計426投げている。1イニングあたり22球になるのだから、守っている野手だってたまったもんじゃない。
西武黄金時代の名二塁手だった山崎裕之氏(評論家)はこう話す。
「野手は一球ごとに神経を集中して守っている。特にベースカバーや連係プレーなどが多い内野手は、外野手に比べて全神経をフルに働かせている。この日の松井のようなボール、ボールの内容では守りにくい上に、非常に疲れる。集中力を欠けば凡ミスやエラーなどもしかねません。球数の多い投手というのは、それだけ野手にも負担を与える。守備の時間が長いと、攻撃のリズムにも乗れなくなってしまう。この日の楽天は5得点だが、松井が投げた前3試合は1、2、1点というのは偶然ではないでしょう」