巨人ドラフト戦略変化 1位候補にあの春夏連覇投手が浮上
巨人のドラフト戦略に変化があったという。センバツ甲子園が終わり、大学の春のリーグ戦が開幕。山下哲治スカウト部長は「今年は大学生にいい投手がいる」と言う。10人前後の1位リストに含まれている唯一の高校生投手で、昨春センバツ準優勝の済美・安楽智大(3年)は、右ヒジの故障から7カ月ぶりに実戦復帰。この最速157キロ右腕の動向に各球団が注目する中、一時は熱心だった巨人に指名回避の動きがあるというのだ。
巨人の筆頭候補は156キロ右腕の早大・有原航平(4年)。スカウトは複数体制で密着マークを続けている。それに、右では亜大・山崎康晃(4年)、左では明大・山崎福也(4年)、法大・石田健大(4年)が続く構図。が、ここにきて元甲子園優勝投手が密かに株を上げているという。巨人の球団関係者が言う。
「1位リストのほとんどが投手。ナンバーワンの呼び声が高いのは早大の有原ですが、現在のローテは左の内海と杉内が30歳を越えている。右の若手は開幕投手の菅野がいて、『まずは投手。将来的に菅野と左右のエースを張れるような左腕ならなおいい』という現場の要望がある。高校生ナンバーワンの安楽はやっと実戦復帰したものの、ヒジが“飛んだ”投手は将来的に再発する可能性がある。夏まで経過は見守っていくが、回避が濃厚です。その代わりといってはなんだけど、中大の左腕・島袋がリーグ戦の不調とは裏腹に評価を上げているんです」