プロ初勝利 中日・浜田は最後に開花した「ビッグ3」
■マイペース
「小熊、武藤、岡田など、中日の若手は谷繁監督がマスクをかぶると、サイン通り投げようと必要以上に意識して力んでしまう。その点、浜田は、いわゆる心臓に毛が生えているというタイプではないのだが、誰がマスクをかぶっても飄々(ひょうひょう)と投げるのがいい。台湾では強気のピッチングで結果を残し自信をつけ、春のキャンプではチーム最多の2167球を投げ込んだ。この日は谷繁監督の好リードもあったが、緻密な制球力もなく、しかも130キロ台の球速で阪神打線を完封したのは、得点圏に走者を背負っても、ビビったり、気負ったりしない性格が奏功したのでしょう」(球団関係者)
高校の時は、県大会優勝でナインが監督を胴上げしている歓喜の輪にひとり背を向け、クールダウンのキャッチボールをしていたほどのマイペース男。
かつては「投手王国」といわれながら今季も苦戦続き。防御率はリーグ3位も4.38と悪い。川上のアクシデントをきっかけに、初完投、完封勝ちでアピールした左腕は、「救世主」は大げさにしても、大きな戦力になるはずだ。