“猫の目打線”で今季初5連敗 ズタボロ巨人の舞台裏
チーム打率.275はリーグ2位なのに、182得点は同5位。打線がつながらないのはやはり、猫の目打線の弊害、つまり、“人災”ではないかと指摘する声も上がり始めているのだ。
来日2試合目のセペダはこの日も「4番」で先発も、2三振を含む4タコ。左翼の守備に関しても、広島ナインには首脳陣から、「レフトに飛んだら、アウトになってもいいから暴走気味にいけ」という指示が出るなど、鳴り物入りでキューバから入団したにもかかわらず、他球団はあまり脅威に感じていないことがはっきりした。
■コーチも厳しく叱責
さらに、深刻なのは投壊だ。先発したエースの内海は7回3分の1を6失点で4敗目。8試合目の先発にしていまだ未勝利が続いている。ヤクルト3連戦で48安打、27失点とメッタ打ちを食らった投手陣はこの日も12安打。14日のヤクルト戦でKOされた先発今村をベンチで怒った原監督は試合後も、「悪いのは彼を先発させた私と指導できてないコーチ陣。指導力不足」とまくし立てたが、これだけではなかった。
球団関係者によると、原監督は川口投手総合コーチにも厳しい口調で“指導”。チーム事情が事情だけに、声のボルテージが上がったり、語気が強くなるのはよくあること。監督とコーチが意見をぶつけ合うのは珍しいことではないとはいえ、目撃した選手の中には、「緊急事態」と受け止める者もいた。そのあとのコーチと選手で行ったミーティングで、「川相ヘッドが吉原さん(バッテリーコーチ)を選手の前で叱責。かなりヒートアップした」(事情通)というからなおさらだ。
ダントツの優勝候補に挙げられた巨人が5月半ばに監督とコーチが意見を戦わさなくてはいけないこと自体、確かに緊急事態かもしれない。巨人がおかしくなり始めた。