今季初勝利に安堵…内海が寸止めした巨人“負のスパイラル”
長野もこう言っている。
「オレは内海さんに救われた。内海さんには頭が上がりません」
■原監督「チームにとって大きな勝ち」
勝てない内海の存在は、チームに悪影響を及ぼし始めていた。「内海さんの周囲は最近ピリピリしている」と言うナインの言葉通り、選手も報道陣もまるで腫れ物扱い。内海が先発したこれまでの9試合で打線の援護がたったの10点、1試合平均1.54点だったのも、野手にいらぬ神経を使わせていたからだろう。
某コーチは「内海を勝たせるために代打が出せないなど、監督の采配に制約がかかってきている」と弊害も指摘していた。実際、前回登板の23日のロッテ戦は同点の七回に打席に立って無得点。その裏、ロッテの成瀬には代打が出され、勝ち越し点を奪われた。この日の試合も勝てなかったら、放置できる問題ではなくなるところだった。
それだけに原監督も「私も含めてチーム全体に胸のつかえがあった。彼にとっても忘れられない1勝目。チームにとっても大きな勝ちだった」と大喜び。確かに、大きな1勝ではある。