中日・吉見の執刀医に聞いた 「田中はリハビリで治るのか」
■右肘靱帯部分断裂の謎と疑問
右肘内側側副靭帯を部分断裂していたヤンキースの田中。キャッシュマンGMは「リハビリに6週間かけ、リハビリがうまくいかなければ手術も選択肢に入ってくる」というが、そもそも断裂した靭帯はリハビリによって元通りくっつくのか。くっつくとすればこれまで通り、100%の力が出せるのだろうか。
中日・吉見一起のトミー・ジョン手術を執刀した名古屋スポーツクリニックの杉本勝正院長はこう言った。
「損傷している場所や程度にもよりますし、傷痕は残りますけど、たいていは修復します。傷が小さければ、機能自体も元に戻ります。つまり百の力が出せるようになるということです。プロ野球選手であれば2~3カ月かけて、じっくりと治療した方がよいとは思いますが」
レッドソックスの上原浩治は09年6月下旬、右肘腱の部分断裂が判明。復帰まで7週間といわれたものの、残りのシーズンを全休した。腱と靭帯の違いはあるにせよ、田中も完治まで2~3カ月がベストなら、今季中の復帰は難しいといわざるを得ない。