ソフトBドラ5・島袋洋奨 父が2歳で与えた「左用グラブ」
沖縄県国頭郡今帰仁村――沖縄の北部に位置し、世界遺産にも登録されている「今帰仁城」があることでも知られている。この自然豊かな村で島袋の両親は生まれた。
「自然が多いといいますが、何もない田舎ですよ(笑い)。旦那の実家は城のすぐ近くにあるんです」
こう話すのは、母の美由紀さん(51)だ。
父の直司さん(54)は元高校球児。今帰仁村にある北山高校で、甲子園出場を目指して汗を流していた。美由紀さんと知り合ったのも、野球部の同級生の妹という縁。バレーボール部だった美由紀さんは兄の応援のため、球場に行くことも多かったという。
エースだった直司さんは県ベスト8の壁を破ることができなかった。
「私の頃の沖縄は栽監督率いる豊見城高校の全盛期。赤嶺(元巨人)、石嶺(元阪急)らが私たちの世代です。県ベスト8までは行ったんですけど、豊見城高校にやられてしまいまして……」(直司さん)
直司さんは高校卒業後、福岡県の西日本工業大学に進学。就職のため実家に戻り、美由紀さんと結婚。その後はしばらく今帰仁村に住み、島袋の姉(25)と兄(24)の2子をもうけた。その後、島袋が生まれる前に県内の宜野湾市に引っ越し。こちらは、横浜(現DeNA)が春季キャンプを行う地として知られている。