復活気配のヤクルト由規 「故障で3年登板なし」の苦悩を激白
「今だから言えますけど、肩を痛めて13年に右肩のクリーニング手術をするまでの1年半は、もどかしい気持ちしかなかった。治すためのリハビリをしているのに、何も前が見えませんでした。体の調子が毎日違う。今日は痛みがないなと思っても、しばらくしてまた痛みが出る。知人や関係者から『ここがいいよ』と聞けば病院に行って右肩を診てもらいました。5つくらいは行ったと思います。それでも解決しなかった。何をやれば治るのか正解がわからなかったんです。
手術を決断した時、覚悟は必要でした。でも、ここまで時間がかかっているわけだし、いい意味で開き直る気持ちはありました。手術が終わって、こんなに楽な気持ちになるとは思わなかった。1からリハビリをやり直すわけですけど、何カ月後にはキャッチボールを始めて、そして何カ月後に投球に入るというプランを立てていくと、真っ暗闇の中に光が見えた気がしました。今こうして徐々に投げられるようになり、肩の痛みではなく投球の技術のことで悩めるのが何よりだと感じています」
■「僕の名前が出た時は嬉しかった」
――リハビリ中に大谷翔平(日本ハム)をはじめ、自分よりも年下の投手が活躍するようになった。大谷は8月には由規選手の記録と並ぶ161キロ、10月には記録を更新する162キロをマークしました。