活動期間は年間90日 米国の「高校野球」は日本とはまるで違う
フロリダ州では高校野球チームの活動期間は1月18日から4月16日までの89日間に限定されており、地域選手権に勝ち上がった学校以外はその期間で活動が終了する。州選手権の決勝まで勝ち上がったチームでも5月19日には全日程が終了するので、活動期間は120日ほどしかない。活動期間が限られるためプロ入りを目標にしている選手の多くは夏休み期間中、サマーリーグや巡回リーグに参加、秋冬にはベースボールアカデミーに通ってレベルアップを図る。
■投手の保護
米国では州ごとに高校生投手の保護規定があり、フロリダ州ではどの投手も1週間に14イニング以上投げることができない。球数については特に規定はないが、全米スポーツ医学協会は「17、18歳の投手は62球投げたら3日間、89球投げたら4日間投げてはいけない」という指針を打ち出している。
■イジメもある
日本ほどではないが米国でも時々、野球部内のイジメが表面化する。サンディエゴにある強豪校ランチョ・バーナード高校(ヤンキース傘下・加藤豪将の母校)では、上級生3人が試合後ロッカールームでホウキの柄を使って1人の新入部員にサディスティックなイジメを行い、程なく発覚して加害者の上級生3人が少年院送りになったほか、地区教育委員会が被害者に67万ドル(約8000万円)の慰謝料を支払っている。
(スポーツライター・友成那智)