「保身ばかり考えている」 元球団社長が阪神フロントに大苦言
終盤の失速は、現場との一体感を欠くフロントにも原因があるようなのだ。
■メジャーでは結果が出なければフロントの責任に
外国人助っ人を含む補強選手にオンブにダッコの現状も、監督というよりフロントの責任だ。
05年以降、過去10年間のドラフト1位指名(自由枠と希望枠を含む)計12人のうち、バリバリの戦力になっているのは05年の岩田と12年の藤浪くらい。箸にも棒にもかからない選手を獲得しているのが現状だ。担当記者によれば「スカウトの眼力自体も疑問のうえ、フロント幹部の一存で指名が決まる。幹部にまっとうな意見をぶつけたスカウトが退団に追い込まれたこともある」そうだ。
「育成にしても問題があります」と前出の野﨑氏がこう続ける。
「例えば若手育成に定評がある日本ハムは、素質があると見込んだ選手は投手も野手もこれくらいの実戦を積ませるというシステムをフロントが構築しています。阪神にはそういったシステムがないし、若手を育てるべきコーチもフロント受けのよい人が優遇されているように思います。だとすればコーチも選手と衝突してでも若手を育てようとするより、とにかく問題を起こさずコーチを続けることを優先して考えるようになってしまう」