“金本2世”と評判のオリ1位吉田 父が語る「重量バット伝説」
「背が小さいからこそ工夫しないといけない。でかいヤツには絶対負けたくないと思い、普通の小学生では重くて振れないバットを思い切って振っていました。とにかく強くバットを振る、遠くに飛ばしたい、そのことばかり考えていました。回数は決めず、イヤになるまで、納得するまで振っていました。体が大きくなるにつれ、重くて振れなかったバットも振れるようになりました」(本人)
それでも小学校を卒業する時は、148センチしかなかった。
福井市郊外で代々農業を営む吉田家。周囲は山と田畑に囲まれ、正尚の家も1町5反(約1.5ヘクタール)の田んぼを所有。敷地面積150坪、増改築を重ねた広い実家で祖母、大叔父、父、母、兄のいる大家族の中で育った。
父・正宏さん(56)は名古屋の大学を卒業後、地元のJAに就職。29歳の時、老人介護の仕事をしていた仁子さん(55)とお見合いし、半年の交際を経て結婚。31歳で長男・正仁さんが、34歳で正尚が生まれた。
「なるべく子どもと一緒に過ごす時間をつくりたかったのですが、夫婦共働きのため、なかなかそうもいきませんでした。ですから少年野球の試合がある土日は、夫婦どちらかが応援に行くようにしていました」(正宏さん)