引退後会社員希望急増も…プロ野球選手の就活が困難な理由
■「出口」がしっかりしなければ…
が、今のプロ野球界の体制では、一般企業への就職は困難といわざるを得ない。上宮高から巨人入りした元木大介氏が昨年テレビ番組で「大卒は有利。高卒というのは本当に仕事がない」と語ったことがあった。
前出の菅野氏は、「戦力外通告の時期が遅いことにも問題がある」と、こう続ける。
「第1次通告は『10月1日から全球団のレギュラーシーズン終了の翌日まで』となっています。現役続行を希望する選手、裏方として球団に残れる選手はいいですが、10月から就職活動を始めようにも、新人を募集する大半の一般企業はすでに内定者が出ている。世はやはり学歴社会が根強いですから、大卒、社会人出身ならまだしも、高卒となるとなおさら就職は大変。例えば、前半戦終了時にアンケートを取り、引退して一般企業に就職したいと考えている選手については9月頭や、二軍の公式戦終了後など少しでも早い時期に戦力外通告をするような配慮があってもいい。『出口』についてのシステムをしっかりと構築すれば、選手の不安も解消され、プロ入りを希望する若い人も増えると思います」
時代が変われば、システムも変える必要がある。