半端な起用と育成…楽天オコエは「一軍」で成長2年遅れ
これでは何のための一軍か分からない。
開幕一軍を勝ち取ったものの、いまだ9試合で7回しか打席に立っていないのが楽天のオコエ瑠偉(18)だ。スタメン出場したのは3日の1試合だけ。それ以外は代走や守備固めがメーンなのだから無理もない。
分からないのは、なぜこんな中途半端な起用を続けているか、だ。オコエは連日、試合前練習で池山打撃コーチから手取り足取り、打撃指導を受けている。足と肩は一級品だが、打撃はまだまだ未熟。ドラフト1位でも即戦力ではないのは、誰が見ても明らかだった。
これが経験豊富なベテラン選手ならばそうした扱いも分かるが、オコエはピカピカの高卒ルーキー。育成が何より優先されるべきで、ベンチを温める仕事はいくら何でもまだ早い。
ある球団OBは「池山コーチの指導が無意味とは言わないが」と前置きして、こう続ける。
「でもそれは『座学』でしかない。いくら良い教えを受けたって、生きたボールを打たなければ身につかない。マシンや打撃投手相手にいくらバットを振ろうが、実戦の1球にも及ばない。すでに実績のある選手がフォーム修正を行うのとは訳が違う」