防御率&奪三振の“二冠” 阪神3年目岩貞は何が変わったか
「岩貞は母子家庭で育ち、親思いで人柄も良い好青年。そんな性格がしかし、野球では災いした。投球にズルさがなかった。中心打者をしっかり抑えれば、あとの6人は『これじゃあ打てない』と打ち気がそがれるもの。でも岩貞は、生真面目に1番から9番まで全力で抑えにいく。大学時代、岩貞ほどの力があれば、下位打線相手なら真ん中に投げてりゃいいものを、妙に警戒し、力んで四球を出して崩れることがあった。今年の岩貞は打者に応じて力を入れたり抜いたりと、気持ちをコントロールできるようになっていると思います」
岩貞はお立ち台で「下位打線で走者をためて上位に回さないように、強弱をつけて投げられた」と言った。精神面での成長が飛躍のきっかけになったようだ。