識者も疑問符 スポーツ選手「大学教授任用」甘すぎる基準
日本では、選手時代の競技成績がよければ、学部卒でも教授にしてくれる大学がほとんどだ。私立大学では元有名選手や知名度の高いタレントを教員にして、学生集めの「広告塔」にしているケースもある。
「それは世界の大学から見れば不思議なことです。大学とは、学問的真理を探究する場であって、学生に競技技術を教える場ではない。運動選手に技術を教えるのであれば、欧米のように、スポーツ専門学校やスポーツクラブの専任の指導者になればいいのです。日本では大学教員の質を担保するシステムが不十分だし、同時に他の学問分野の若い真面目な研究者が大学教員になれる機会を少なからず奪っていることにもなります」(前出・松野氏)
大学生の質が低下しているといわれて久しいが、教える側の大学教授の質も低下しているのだ。