PSでカーショウを酷使…ドジャース監督は訴えられないか
「メジャーは『クリーンアップ以外なら打席に立たない』といった非常に細かい契約が交わされます。1人の選手で分厚いノート1冊になることもある。ただ、登板間隔についての契約が交わされるのは珍しい。あったとしても『本人の了解なしに連投させない』という表現でしょうか。その場合、本人が投げるとさえ言えば口頭での契約が成立します。投手起用で監督や球団が訴えられた事例はないでしょうが、それによってカーショウが故障でもすれば監督の進退問題に関わります」
それなら選手は泣き寝入りするしかないのか。
「01年のワールドシリーズで先発、抑えにフル回転したランディ・ジョンソンは、ポストシーズンの出来高まで事細かに契約に入れていたので問題ありませんでした。ランディもカーショウも勝利に貢献したいという思いがあるのは事実でも、基本的には自分の商品価値を高めたいという部分が大きい。だからこそ無理もする。そこが日本の選手とは決定的に違うところです」(鈴村氏)
米国で選手の価値を測る手段はカネ。投手は義理や人情より「自分の商品価値」を上げたいがために、腕も折れよと投げているのだ。