“背水の陣”中日・浅尾が心境吐露 「焦るのはやめました」
昨季、ナゴヤドームのマウンドに上がることは一度もなかった。
中日の黄金期を支えた中継ぎエース、浅尾拓也(32)の姿があるのは、二軍キャンプの球場。ルーキーたちと共に白球を追いかけていた。
09年途中、当時投手コーチだった森繁和監督(62)に抜擢され、中継ぎエースに君臨。10年には72試合に登板してNPB最高記録となる47ホールド、翌11年にはリーグ最高の79試合に登板して45ホールドを挙げた。2年連続で最優秀中継ぎ投手に輝き、チームも連覇。中日の黄金期を支えたが、12年から右肩痛が続き、昨季は一軍登板なしに終わった。今オフの契約更改では減額制限の25%ダウンとなる7350万円でサイン。今季は背水の陣で挑む一年になる。
浅尾に心境を聞くと、冷静にこう答えた。
「焦るのは去年で終わりました。確かに去年は一度も投げられずに焦ったり悩んだりしましたけど、今年はもう後がないという覚悟ができた。森監督からは『自分の調整をしっかりしろよ』と言われています。あと何年(プロで)やれるか分からないので、後悔しないために、(オフは)いろんなことに挑戦しようと思いました」