メジャー屈指のゴロ投手 豪“右殺し”モイランに侍苦戦必至
04年アテネ五輪では日本を2度撃破し、銀メダルに輝いたオーストラリア代表。あれから十余年、いまもなお油断できないチームだ。
今回の投手陣は「元」を含めてメジャーリーガーが多い。元マリナーズのローランドスミス(34)、タイガースのソーポルド(27)、元楽天のブラックリー(34)もメジャー6球団を渡り歩いたベテランだ。
中でもロイヤルズのピーター・モイラン(38)は、昨季50試合で2勝無敗、防御率3・43の成績を残したバリバリのメジャー右腕。スポーツライターの友成那智氏は「ゴロを打たせることにかけては、メジャーでも五指に入る」と、こう話す。
「アンダー気味のサイドハンドで投げる、変則右腕。投球の6割が140キロ台のシンカーです。メジャーではシュートしながら沈む速球をシンカーと呼ぶ。残り4割はほぼスライダー。これも横に大きくスライドしながら沈む。とにかくボールが低めに集まるので、ホームランはほとんど打たれない。昨季は打球の62%、15年は70%がゴロだった。右打者に強く、昨季の被打率は・218。球数制限のあるWBCでは2番手投手が大事になる。ロングリリーフとしてモイランが出てきたら、右打者の多い日本代表は苦戦するでしょうね」