日大アメフト内田監督に「共謀共同正犯」で逮捕の可能性
元検事の落合洋司弁護士によると、通常、競技中の危険プレーについて警察は慎重だという。プロ野球の試合でデッドボールを受けた打者が投手を殴っても警察沙汰にならないのは、ラフプレーと見なされるからだ。
「今回のアメフト事故では、もし被害者が死亡していたら、警察は遺族による刑事告訴がなくても傷害致死容疑で捜査に動いていたでしょう。ただ、脊髄損傷で後遺症が残った場合は微妙。世の中が“警察はなぜ動かないのか”と騒ぎ出せば当事者への捜査を開始したと思います。関学大の被害者は幸いなことに全治3週間ですみましたが、世間が注目する大問題になっているため、被害者が刑事告訴すれば略式の罰金刑でなく、検事が公判請求をして30万~50万円の罰金命令になる可能性が考えられます」(落合弁護士)
■警察が「選手と監督の悪質な共謀」と見なしたら
問題は監督の関与だ。内田監督は学内でもアメフト部内でも逆らえる人がいない絶対的な存在だという。試合前のミーティングで「最初のプレーで相手のクオーターバックにケガをさせる。何か言われたら『監督の指示』と言っていい」と話したとも報じられた。