宮崎に行った部長は選手の性格や人間性をチェックしている

公開日: 更新日:

 実力はドラフト1位クラスながら、U18日本代表の中に入って関西弁の選手相手に気後れしないか、ナインの輪にすんなり溶け込めるか。宮崎に行った部長は「技術的な部分は甲子園でだいたい把握できてる。知りたいのは性格、人間性、それにアタマだな」って話してたけど、テレビで見てたら、野手に守備位置を指示してるし、都内の合宿でも積極的に大阪桐蔭の根尾や藤原に話し掛け、自分から何とかポーズをやってみせたりしてた。部長もおそらく、技術面以外の部分に二重丸を付けてると思う。

 宮崎のうまいものを食えなかった腹いせもあって、試合のない日の夕食時を狙って部長のケータイを鳴らしてみた。吉田の性格はどうですか? ってね。案の定、口をもぐもぐさせながら、待ってましたとばかりに返してくれたよ。

「吉田は気後れするどころか、他の選手の中にどんどん入っていってるゾ。東北以外の地域の選手で物おじしてるのも中にはいたけどな。それより大阪桐蔭の選手ってのは、やっぱり違うな」って、こう続けた。

「試合前のティー打撃ひとつとっても、根尾や藤原は漫然とバットを振ってない。一球一球、目的意識をもってスイングしてるのが分かる。日本代表の中に入って恥はかきたくないと緊張してるのが多いのに、足りないと思えばもっと打ちたいとリクエストする。U18に出たことくらいじゃ満足しない。あくまでプロで結果を出すのが目標って態度だ。じゃ、地鶏が冷めちゃうから切るな」

 ああ、オレも宮崎で地鶏食いたかったなぁ。

(プロ野球覆面スカウト)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  2. 2

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  3. 3

    だから桑田真澄さんは伝説的な存在だった。PL学園の野球部員は授業中に寝るはずなのに…

  4. 4

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  5. 5

    「ニュース7」畠山衣美アナに既婚者"略奪不倫"報道…NHKはなぜ不倫スキャンダルが多いのか

  1. 6

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 7

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 8

    ドジャース大谷 今季中の投手復帰は「幻」の気配…ブルペン調整が遅々として進まない本当の理由

  4. 9

    打撃絶不調・坂本勇人を「魚雷バット」が救う? 恩師の巨人元打撃コーチが重症度、治療法を指摘

  5. 10

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した