ドラ1候補乱立で迷走? 虎ドラフト成否は藤浪の復帰が握る
阪神が今秋ドラフト(10月25日開催)を巡って、迷走しているという。パ球団のスカウトがこう話す。
「阪神はかねて、藤原の1位指名を視野に入れていた。担当スカウトは1年時から密着マークし、夏の甲子園ではスカウトら10人以上のフロントが大阪桐蔭戦に大挙していた。しかし、ドラフトが近づくにつれ、甲斐野、上茶谷(ともに東洋大)ら即戦力投手にもひかれ、さらには、甲子園で大活躍した吉田輝星(金足農)にまで興味を持ち始めている。いくら1位候補が多いとはいえ、方向性が定まっていないのではないか」
それもこれも藤浪晋太郎(24)の不振が影響しているともっぱらだ。
藤浪は新人年から3年連続で2ケタ勝利を挙げて以降、成績は悪化の一途をたどっている。今季は2勝3敗、防御率6.34と散々で、一軍に定着することさえままならない。さる阪神OBが言う。
「7月末から二軍で調整しており、16日のDeNA戦で一軍復帰予定。7連戦中で先発の頭数が足りない一方で、『ドラフトを見据えた戦略』との声もある。藤浪が立ち直れないようだと、即戦力投手の指名に傾く可能性がある。さらにフロントとしても、藤浪の不振は『育成下手』の象徴になっている。特に藤原は藤浪の後輩ですから、スカウティングに悪影響を及ぼします」