今平周吾が1勝で賞金王で 日本男子“どんぐりの背比べ”露呈
■強烈に強い選手がいない
「プロは、みんなの記憶に残る勝ち方をしてナンボの世界に生きている」と評論家の宮崎紘一氏がこう続ける。
「今平はシーズンを通して安定した成績を残し、コツコツと賞金を積み重ねてトップに立ったわけですが、勝った試合(ブリヂストンOP)や、そのプレー内容をすぐに思い出せる人は少ないでしょう。最近、尾崎将司と話した時に、いみじくも“プロは、アマチュアがビックリするようなプレーを見せて勝つことが大事”と言った。勝負の世界は、勝つか負けるかのどちらか。賞金よりも勝ち星を積み上げていかないとファンの記憶には残らない。今季初優勝した日本人選手は8人もいたが、そういった意味でもツアーはどんぐりの背比べになっており、強烈に強い選手がいないことをよく物語っている」
日本ツアーの賞金王になると米メジャーのマスターズから招待状が届いた時期もあった。しかし、今では世界ランクが出場基準になっており、賞金王タイトルにたいした価値はない。しいて言えば、試合数がどんどん減って人気低迷の日本ツアー5年シードが手に入るぐらいだ。それで満足しているようでは、ファンを魅了するプレーは無理だ。