糧にできるか? ソフト甲斐野“無失点記録”ストップの吉凶

公開日: 更新日:

 デビュー戦からスコアボードに「0」を並べてきたソフトバンク・甲斐野(22)の記録が、ついに途切れた。3日の楽天戦で2点リードの八回に登板するも、山下、茂木にソロを被弾した。

 甲斐野は開幕戦でプロ初勝利。4月25日にはプロ野球の新人史上初となる、初登板から11試合連続無失点記録を樹立。ルーキーながら、セットアッパーに定着し、連続無失点記録を「13」にまで伸ばしていた。

 ホークスOBの山内孝徳氏(評論家)は、「甲斐野の活躍はマグレではない」と、こう話す。

「一番の要因は、攻める気持ちを前面に出しているからです。もともとMAX159キロという強いボールがあり、開幕から一軍という場を与えられたことで気持ちも入っていた。甲斐野は内角に投げることを苦にせず、さらにいい意味で適度にボールが散らばる。打者を簡単には踏み込ませないし、的を絞らせない投球を続けていた」

 さらに山内氏が続ける。

「今季のホークスは3連勝以上が1度しかなく、勝利の方程式の甲斐野も適度に休めていた。それも好調の要因です。逆に言えば、疲労が蓄積したときの投球は課題でしょう。今は一球一球を意図して投げている様子はなく、馬力で投げている。今後は打者との駆け引きといった投球術も覚えていかなければいけない」

 本塁打を打たれた直球はいずれも高め。プロ初失点を糧にできるかが、今後の分かれ目となりそうだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…