日本新33連続盗塁 ヤクルト山田哲“100%成功”の極意明かす
確固たる「盗塁哲学」があるという。
ヤクルトの山田哲人(27)が23日の阪神戦で二盗を決め、昨季から33連続の盗塁成功となり、日本新記録を樹立した。
昨年、史上初の3度のトリプルスリーを達成。3度の盗塁王を獲得している山田に、スタートを切るときの意識について聞くと、こう言った。
「キャッチャーはまったく気にしない。ほぼ無視です。意識しているのは投手の表情、牽制、クイックくらい。そこを見ていれば、(次の塁に)行けるタイミングが分かる。そこさえ見極められれば、キャッチャーの肩が強くても、(バッテリーが)ウエストしても関係ない」
山田はやみくもに走らない。ベンチのサインがなくても盗塁できる「グリーンライト」を認められているものの、たとえトリプルスリーの記録がかかっていても、「ただ走っても意味がない」と冷静だ。1番や3番など打線の中核を任されているからこそ、盗塁失敗で走者がひとり減るリスクを心得ている。
今季の盗塁成功率はもちろん100%。山田と並んでリーグトップタイの28盗塁をマークする中日・大島は35回盗塁を試みて失敗は7回。35盗塁でパ・リーグトップの西武・金子侑は、44回走って9回アウトになっている。量より質で勝負していることがよく分かる。