柔道女子・阿部詩 負けるたびに強くなる「努力する天才」
「あれを見て、詩も人の子だったんだと思いました。あんなに取り乱して泣く姿は初めて見た。でも思い返せば、詩は1年に1度は挫折を味わっている。高校1年のインターハイでは足が引っかかって1回戦で反則負け。1週間くらい泣き続けていました。でもそこから這い上がって講道館杯に出て(3位)、グランドスラム東京でも結果を出せた(2位=16歳141日での決勝進出は史上最年少)。2年生では選抜体重別選手権で負けて世界選手権に行けず、3年生の時も選抜3位。でも、詩は負けるたびに強くなる。負けたことをそのままにしない。なぜ負けたのか、次から失敗しないようにどうすべきかを考えられる賢い選手です」(松本監督)
涙を糧に、東京五輪の切符を掴み取る。