原監督「実力至上主義」力説 巨人選手を待つオフの大ナタ
巨人の原辰徳監督(61)が14日、神奈川県平塚市にある母校の東海大学で教職員を対象とした講演を行った。原監督の高校、大学の後輩である柔道男子日本代表の井上康生監督(41)がサプライズで登壇。「勝ち抜くための組織づくり」について討論した。
「(監督として)一番頭を悩ませるのは選手を選ぶという作業。これが一番大変」
そう切り出した原監督は続けて、「チームの和を保つために(重要なの)は1点だけ。『実力至上主義』。いろんな思惑の中から選ぶと和が乱れる。五分五分なら若い選手を使うとかはあるけれど、これができれば和が崩れない。強いチームなら余計にそう。そこは譲れない」と、力説。
傍らで井上監督は大きくうなずいていたが、選考方法が明らかにされている柔道の代表選手を「いろんな思惑の中」から選ぶことは考えられない。むしろ、問題は巨人の方である。
実際、巨人移籍2年目を迎える37歳・中島、38歳・岩隈の2人は、原監督が侍ジャパンの指揮を執った2009年WBCの際、選手として世界一に貢献した、いわば“同志”。入団の際は「原監督枠」と揶揄された昨季、中島がわずか8安打で打率・148。岩隈に至っては一軍登板ゼロに終わった。あるチーム関係者は声を潜めて「2人については『原監督と仲がいいんですよね? 実力至上主義じゃないの?』という声が上がっていました」と明かしている。