ロッテ福田秀平を直撃 争奪戦を経て新天地を選んだ真意は
福岡出身の妻も「ついていくから」と
――決断するまでかなり悩んだそうですね。
「人生で一番迷いました。実際、たくさんのお話をいただいて、周囲の人に『どこに行けばいいんですか』って、話もしました。一番はホークスに残留するかどうかというところです。13年プレーしたホークスを離れる、福岡を離れる、しかも自分から離れるなんて、想像したこともなかった。奥さんが福岡出身なので、福岡を出て勝負できるのかなとも考えました。奥さんは『あなたの人生だから、どこでもついていくから』と言ってくれましたけど、やっぱり福岡にいたいのかな、って自分の中で勝手に思ったりもしましたから」
――その中でロッテ入りを決断した。ソフトバンク時代の恩人である鳥越ヘッドコーチの存在も大きかったそうですが、それ以外に決め手は?
「井口監督と松本球団本部長です。鳥越さんから電話をいただくたびに、必ず井口監督がそばにいらっしゃって、『一緒にやろう』と声をかけてくださった。フロントの方からも熱意を感じて、現場からも会社からも必要とされているんだなと感じました。ドラフトの数日前に当時スカウトだった松本さんが僕のことを見に足を運んでくれた。そのとき初めて、ああ、プロに行けるのかなと思えたんです。13年の時を経てというか、縁ってあるんだなって思います」
――年俸は3600万円から一気に出来高込みで4年総額6億円に。「周りの人から、福田に払い過ぎた、と思われないようにそれ以上の活躍を」という発言もあった。
「プロ野球選手である以上、年俸は世間に公表されますし、1年間の結果で評価される。年俸以上の活躍ができるように、自分にプレッシャーをかけてやっていきたい。年俸が高くなると、責任も発生してくる。チームの勝敗を背負うくらいの気持ちでやっていかないといけないと思っています」
(聞き手=藤本幸宏/日刊ゲンダイ)