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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

大坂 好発進の背景は恋人と参加した「黒人差別抗議運動」

公開日: 更新日:

 テニス界における立場に関してはこう話した。

「テニスはほとんど白人が占める競技。私は自分が(黒人の)代表だと感じているし、だから負けられないと思うこともある。それは誇りで、大きなパワーをもらっている」

 こうした精神的支柱は思想ではなく、自ら発するピュアな時代感覚、それがここからの大坂の強みだろう。

 目前の全米は多くのトップ選手が欠場を表明している。チャンスであると同時にBLMを表現する舞台にもなるが、彼女が国籍として選んだ日本国内の反響は果たしてどうだろうか。

 大坂は23日に米ウィスコンシン州で起きた警察官による黒人男性銃撃事件に抗議し、今大会の準決勝を棄権すると表明したものの、「女子テニス協会と全米テニス協会は全試合を金曜に延期した。私はそれが(抗議)運動の高まりにつながると思う」と棄権を撤回した。22歳の言動を注意深く見守りたい。

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